7.23

4月7日に緊急事態宣言が出て、テレワークが始まった何日目かに感染者が200人を超えたというニュースが出た。夕方頃に家のリビングで1人そのニュースを聞いて、ああ誰も経験したことがない世界に変わりつつあるんだなと思い、記憶しておくためにもこの日記をつけ始めた。

 

ただ新しい日常といっても基本的に外に出れないため、日記に書くこともあまりなく、すぐにサボりがちになった。

 

5月もテレワークは続いたが、4月のピーク以降は確かに感染者数は収束に向かいつつあるように思えた。世論もコロナは収束したんだという安堵のムードが見え始め、5月25日に緊急事態宣言が解除された。

 

6月は今まで止まっていた時間を取り戻すように世界は動きだしていた。会社はテレワークを容認を続けたものの、週のうち2.3日は出勤を再開した。

明らかに通勤の人出は増え、夜の居酒屋なども人が入っているのが外から見ても分かった。個人的にも週末には繁華街へ足を運んだり、焼肉を楽しんだりしていた。

 

7月に入り、会社のテレワークは完全に中止になった。

また毎日出勤が始まるのか…と気怠い気持ちと、やはり会社とはいえ元の日常に戻れることが嬉しい気持ちとが半々くらいで全員出社の日を迎えたが、その翌日に「東京の感染者数が100人超」というニュースが入る。

一転して管理職、総務人事あたりが慌ただしくなり、結局は翌週の様子を見つつ、感染者が平均100名を超えればテレワーク容認という方針になった。

その翌週は出社し、確か火水あたりで60.70人くらいだったので、まあ結局は元に戻るんだろうな…と思っていたが、木曜に「東京の感染者数200人超」という速報が入る。

この時点でこりゃもうダメだという雰囲気で、翌日からはテレワークが復活。これが7月10日のことでそれ以降は連日のように200人超え、少なくても160人とかが続いている。

 

そして今日366人。

 

本来なら今週末からオリンピックが開催されていたらしい。

 

きっとテレビも街もオリンピックムード一色で、東京には外国人が溢れ、訪れた外国人との心温まる交流があったり、時にはトラブルもあっただろう。

東京だけでなく地方でも負けじとwelcome japan!と声高らかに、最高のおもてなしを提供していただろう。

そんなオリンピック一辺倒の様子をいつもようにネットでは嗤ったり詰ったり叩いたり、終了後の日本の未来を憂いたりしながら、でも日本人選手が活躍したりするとやっぱり大盛り上がりで、最終的にはオリンピックって楽しいね!というムードに包まれていたんだろう。

 

現実の東京は昨日から豪雨が続いている。

この2週間ほとんど晴れた記憶がなく、雨は週末まで降るようだ。

東京都民は4連休どこにも行くなと言われており、Go Toトラベルやらの手当ても受けられない。

相変わらずどこそこで感染者が出たと囁かれ、万が一感染した場合は社会的立場が危なくなるくらいに晒されるので罹ったあとに逃げ出す人も増えているらしい。

数日前には有名俳優が自殺し、あの人は清廉潔白な人格者だったと皆が口を揃えて言っている。

海の向こう側では1日8000人という桁違いの数で感染者が増えている。

 

出来の悪いディストピア小説のようだが現実だ。